石田衣良(いしだいら)さんの作品です。
あらすじ
恋愛にも大学生活にも退屈し、うつろな毎日を過ごしていたリョウ、二十歳。
だが、バイト先のバーにあらわれた、会員制ボーイズクラブのオーナー・御堂静香から誘われ、とまどいながらも「娼夫」の仕事をはじめる。
やがてリョウは、さまざまな女性のなかにひそむ、欲望の不思議に魅せられていく…..。
いくつものベッドで過ごしたひと夏の光と影を鮮烈に描きだす、長編恋愛小説。
(文庫本裏表紙より)
おすすめポイント
官能的なのだと思いつつ、繊細な性の描写がそれを否定している自分もいて、純粋なひとの心を扱ったラブストーリーである、と着地しました。
主人公のリョウが足を踏み入れた世界への憧れが、気持ちのどこかに隠れていたことに気づかされ、深いため息が落ちましたね。
優しい物語です。そして、読みごたえのある作品です。
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