Yokaが選ぶ文学! 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

文学

あらすじ

多崎つくるは鉄道の駅をつくっている。

名古屋での高校時代、四人の男女の親友と完璧な調和を成す関係を結んでいたが、大学時代のある日突然、四人から絶縁を申し渡された。理由も告げられずに。

死の淵を一時さ迷い、漂うように生きてきたつくるは、新しい年上の恋人・沙羅に促され、あの時何が起きたのか探り始めるのだった。

(文庫本裏表紙より)

おすすめポイント

主人公の多崎つくるは過去のトラウマと向き合います。

自己を探求すること、それは終わりない旅と思っているのですが、この作品では〝自己発見の旅〟をする過程が描かれています。

つくるの葛藤や成長が、自分の人生を投影してリアルに感じられました。

突然友人たちから絶縁され、なんとも切なく、理由を探るために巡礼の旅に出るというミステリアスな展開には引き込まれました。

友情、孤独、自己探求等々、多くのテーマが絡み合います。村上春樹さん特有の流れるように読み進めてしまう文体と、独特の世界観はやはり楽しめます。

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 (文春文庫) [ 村上 春樹 ]

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