雫井紹介(しずくいしゅうすけ)さんの作品です。
あらすじ
上)
蒲田の老夫婦刺殺事件の容疑者の中に時効事件の重要参考人・松倉の名前を見つけた最上検事は、今度こそ法の裁きを受けさせるべく松倉を追い込んでいく。
最上に心酔する若手検事の沖野は厳しい尋問で松倉を締め上げるが、最上の強引なやり方に疑問を抱くようになる。正義のあり方を根本から問う雫井ミステリー最高傑作!
下)
23年前の時効事件の犯行は自供したが、老夫婦刺殺事件については頑として認めない松倉。
検察側の判断が逮捕見送りに決しようとする寸前、新たな証拠が発見され松倉は逮捕された。しかし、 どうしても松倉の犯行と確信できない沖野は、最上と袂を分かつ決意をする。
慟哭のラストが胸を締めつける感動の巨篇!
(文庫本裏表紙より)
おすすめポイント
官能的なのだと思いつつ、繊細な性の描写がそれを否定している自分もいて、純粋なひとの心を扱ったラブストーリーである、と着地しました。
主人公のリョウが足を踏み入れた世界への憧れが、気持ちのどこかに隠れていたことに気づかされ、深いため息が落ちましたね。
優しい物語です。そして、読みごたえのある作品です。
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