おすすめSFエンターテイメント小説5選! 現実と幻想が交錯!

小説紹介

SFエンターテイメントの魅力はやっぱり、想像力をかき立てる壮大な物語であるところです。

未来の技術や宇宙の謎、未知への冒険が詰まっているから、その世界観に現実逃避(?)をしてしまうのでしょう。

パプリカ

筒井康隆(つついやすたか)さんの作品です。

パプリカ (新潮文庫) [ 筒井 康隆 ]

あらすじ

精神医学研究所に勤める千葉敦子はノーベル賞級の研究者/サイコセラビスト。

だが、彼女にはもうひとつの秘密の顔があった。

他人の夢とシンクロして無意識界に侵入する夢探偵パプリカ。

人格の破壊も可能なほど強力な最新型精神治療テクノロジー「DCミニ」をめぐる争奪戦が刻一刻とテンションを増し、現実と夢が極限まで交錯したその瞬間、物語世界は驚愕の未体験ゾーンに突入する!

(文庫本裏表紙より)

おすすめポイント

独創的で幻想的な世界を描いたSF小説です。

〝現実と夢〟の世界を舞台に、〝夢と現実〟が入り混じった複雑なストーリー展開に引き込まれます。

夢の本質や人間の意識について深い考察がされていると感じました。

〝夢と現実〟の関係、人間の潜在意識、自我のアイデンティティなど、様々なテーマが扱われています。

ユーモアを交えた軽快な文体が作者の特徴であると思っていて、またこの作品も読みやすいものとなっています。

パプリカ (新潮文庫) [ 筒井 康隆 ]


百年法

あらすじ

上)
不老化処置を受けた国民は処置百年を以て死ななければならない――

国力増大を目的とした「百年法」が成立した日本に、最初の百年目が訪れようとしていた。

処置を施され、 外見は若いままの母親は「強制の死」の前夜、最愛の息子との別れを惜しみ、官僚は葛藤を胸に責務をこなし、政治家は思惑のため暗躍し、テロリストは力で理想の世界を目指す……。

来るべき時代と翻弄される人間を描く、衝撃のエンターテインメント!

下)
円滑な世代交代を目論んだ「百年法」を拒否する者が続出。

「死の強制」から逃れる者や、不老化処置をあえて受けず、人間らしく人生を全うする人々は、独自のコミュニティを形成し活路を見いだす。

しかし、それを焼き払うかのように、政府の追っ手が非情に迫る……世間が救世主を求める中、少しずつ歪み出す世界に、国民が下した日本の未来は!?

驚愕の結末!

(文庫本裏表紙より)

おすすめポイント

初めてタイトルを見た時のインパクトは忘れられません。

「百年法」です。想像を掻き立てられました。

そして物語はSF、サスペンス、ミステリー、政治、倫理など様々な要素が織り込まれた壮大なものでした。

もちろん想像をはるかに越えたスケールであったことは言うまでもなく、緻密な構成と圧倒的なボリュームで最後まで飽きはこない、という結論です。

百年法 上 (角川文庫) [ 山田 宗樹 ]
百年法 下 (角川文庫) [ 山田 宗樹 ]


ブラック・ジャック語録 その傷を治す99の言葉

手塚プロダクション・中野晴行(なかのはるゆき)さんの作品です。

ブラック・ジャック語録 心の傷を治す99の言葉 (秋田文庫) [ 中野晴行 ]

あらすじ

この本は手塚治虫のマンガ『ブラック・ジャック」のセリフをとりあげながら、作品のテーマになったものや、物語全体の核心に迫ってみようという、ちょっと変わった本です。

言葉や文字は、表情やしぐさ抜きで、誰が聞いても、誰が読んでも同じ内容を伝えられるように生まれた道具であったわけです。

とすれば、マンガから言葉を取り出してやればで、作者が作品の中で広く読者に伝えよ

うとしたエキスを抽出できるかもしれません。きっとできるような気がします。

『ブラック・ジャック』という作品から抽出できるエキスはどんなものになるのでしょう。おそらく現代に暮らす私たちが抱えるさまざまな課題への、作者・手塚治虫からの処方箋となるでしょう。医療や命のことはもちろん、ちょっとばかり疲れた心、傷ついた心の特効薬にもなるかもしれません。

だったら、抽出作業はムダじゃないはずです。そこで、がんばってみることにしたわけです。さて、どんなものができますか。

(イントロダクションより抜粋)

おすすめポイント

単なる名言集ではなく、名言集を超えた魅力が詰まっているというのか……。

とにかく、限りある命、という普遍的なテーマを深く掘り下げています。

原作のストーリーやキャラクターを振り返ると、全巻読み返したくなりましたね。

もちろん原作本を読んでいなくても、ブラック・ジャックの魅力を知ることができて、勇気や希望を与えてもらえる言葉に出会えるのではないでしょうか。

ブラック・ジャック語録 心の傷を治す99の言葉 (秋田文庫) [ 中野晴行 ]


プリンセス・トヨトミ

あらすじ

このことは誰も知らない四百年の長きにわたる歴史の封印を解いたのは、東京から来た会計検査院の調査官三人と大阪下町育ちの少年少女だった。

秘密の扉が開くとき、大阪が全停止する!?

(文庫本裏表紙より)

おすすめポイント

ひとことで言うなら、歴史とファンタジーの融合。発見される豊臣家の秘密、現実とファンタジーが絶妙に織り交ざる独特の世界観に引き込まれます。

大阪を舞台に、地元の文化や歴史が色濃く反映されていて、そのスケールの大きさも楽しむことができました。

まあ、奇想天外なわけです。

そして、登場人物たちがそれぞれに、大切なものを守るために戦う描写には、感動しないわけにはいきません。

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ブルータワー

石田衣良(いしだいら)さんの作品です。

ブル-タワ- [ 石田衣良 ]

あらすじ

悪性の脳腫瘍で、死を宣告された男が200年後の世界に意識だけスリップした。

地表は殺人ウイルスが蔓延し、人々は高さ2キロメートルの塔に閉じこめられ、完璧な階層社会を形成している未来へ。

「……この物語は平凡な一人の男が、天を衝く塔を崩壊から救う。『ブルータワー』へようこそ! 夢みる力が決して失われる事のない世界へ」(著者の言葉)

(文庫本裏表紙より)

おすすめポイント

ずばり一言、独特な世界観です。

あらすじにもあるように、悪性脳腫瘍に侵された主人公が200年後の未来に意識だけタイムスリップする、という設定が物語っていますよね。

強毒性のウイルスが蔓延、高さ2kmの塔で暮らす人々。どんどん引き込まれていきます。

そしてこの作品は、現代社会の分断やテロの脅威について警鐘を鳴らしていて、強く、深いメッセージ性を感じずにはいられません。

物語はテンポ良く進み、最後には希望の結末が……

ブル-タワ- [ 石田衣良 ]

まとめ

以上がYokaおすすめの現代エンターテイメント5つの物語でした。

感情が揺さぶられるほどの魅了を味わってほしいと思っています。

多様なジャンルとテーマ、魅力的なキャラクター、現代社会の反映。

お気に入りの一冊が見つかることを願っています!

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